各館の出来事
仙台市天文台
1955 (昭和 30)年2月 開館
2008 (平成 20)年7月 移転開館
宮城県仙台市青葉区錦ヶ丘 9-29-32
ヒアリング調査:2012/12/11
面 積 | 建築面積:4,794.6㎡ |
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延床面積:6,056.24㎡ | |
構 造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
規 模 | 地上3階 |
年間来館者数 | 平成21年度 201,582人 平成22年度 277,655人 平成23年度 260,126人 平成24年度 286,333人 |
震災の被害について
プラネタリウムの被害
ライト一個破損(マーブルライト)
プラネタリウム以外の被害
- 壁クラック
- オープンスペース天井のダウンライトのカバー外れ(約10個、落下はなし)
- 望遠鏡ひとみの軸擦れとエンコーダーの線切れ(震災以降解体 → 軸修正 9月30日頃まで)
- 展示用ワイヤー外れ
- 照明機材擦れ ※エンコーダーはドイツ製のため取り寄せと交換に時間がかかった。
事業・企画に関するヒアリング調査まとめ
震災発生当日の様子
来館者:展示室2名、プラネタリウム 43 名 計 45 名
職員数:職員 9名 維持管理:5名 計14 名
合計59名
震災発生当日の施設閉鎖までの経緯
・大きな流れ揺れが収まり次第、西駐車場に避難
・バスで来館したお客をバス停まで送った(愛子観光バスはまだ動いていた)
・職員10名が館で待機(自家発電)
・15:00 西駐車場に避難
・16:00 バスでの来館者見送り
※周辺から避難してくる人はいなかった。
震災直後の様子 3月12日~3月末日までの期間
3 月 11日~ 3 月 14日 9:40 3 月 27日 3 月 30日まで 4 月 15日まで 4 月 15日 |
職員の安全確認 電気回復 水道回復 ネットワークや建物の検査・修繕に入る人たちへの対応(スタッフ 2~3名ずつ交代で) 電気回復に向けた漏電などのチェック 修繕工事(開館に必要な工事)終了 ※4月 7日の余震を受け、ライト擦れなどはあったが致命的な損傷はなく15日に再開 施設再開 ※仙台市から早期再開せよの連絡あり(再開を急ぐ理由は明確ではなかった) |
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PFIにおける災害復旧に対するリスク分担
震度 5以上の場合はリスク(大規模修繕)ということになり、 仙台市に負担がいく仕組みになっている。仮に 1年間の維持費を100だとした場合、1を事業者負担、99を仙台市が負担する仕組みになっている。
施設再開まで
復旧支援など、協力者の来訪
天文台の事業者(SPC)である商社から食料などが送られてきた。
施設再開後
来館者への災害対応における留意・確認点
プラネタリウム投映時に避難に関するアナウンスをするようにした(一番被害が少なく短期的には安全であることや避難経路など)。
施設貸出しに際する留意・確認
- ホール内に昼食用テーブルを並べていたが、避難の関係上取り外した
- 警備員室に地震計モニターを設置し、迅速な伝達が可能になった
- 防災訓練(地震対応)を開始した →緊張感のある雰囲気でできている
- 震災の展示(地震のメカニズムなど)
→改善策が見えてきた
管理・運営方法で震災前と変更した点
- 2012 年 3 月 11 日プラネタリウムの特別投映を実施
- 利用者の大きな変動はなかった
2010年度:実入館者16万人
2011年度:実入館者15万人
予約のキャンセルや移動があった - 市内の中学校の見学で、交通局も含めた予定の組み直しがあった
その他
管理・運営方法について、震災後の課題
- JAPOS(日本公開天文台協会)にて震災の発表などをしている
→但し新たな災害に対してどのように生かすのかが明確ではない
→大変でしたねで終わってしまう可能性もある - 満員状態の際に現状ではスタッフの数が足りない気がしており、避難訓練などでも満員時の対応を具体的に想定して訓練をする必要はある
地域との関係において震災前後で変わった(変えざるをえない)点
- 再開時、年間パスを持っているようなサポーターを中心に「待ってたよ」という雰囲気があった
- 震災を通して新たなコミュニケーションが増えた